今さら映画鑑賞記

「今さらその映画!?」って作品の感想を初見で書きなぐるブログ。「ネタバレ有り」の表記が無いものは基本ネタバレありません。

『ドクター・ストレンジ』

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ドクター・ストレンジ

原題:『Doctor Strange』

製作国:アメリ

公開年:2017年(アメリカ:2016年公開)

上映時間:115分

監督:スコット・デリクソン

脚本:スコット・デリクソン/ジョン・スペイツ

出演:
ベネディクト・カンバーバッチ
キウェテル・イジョフォー
レイチェル・マクアダムス
ベネディクト・ウォン
マイケル・スタールバーグ
ベンジャミン・ブラット
スコット・アドキンス
マッツ・ミケルセン
ティルダ・スウィントン

 

【あらすじ】

ニューヨークの病院で働く天才外科医、スティーヴン・ストレンジ。
ある日交通事故に遭った彼は、外科医としては致命的となる両手にマヒが残るケガをしてしまう。
あらゆる治療法を試し、最後にカトマンズの修行場カマー・タージに辿り着く。
そこで神秘の力を操る指導者エンシェント・ワンと巡り会った彼は、未知なる世界を目の当たりにして衝撃を受けワンに弟子入りする。
そして過酷な修行の末に魔術師として生まれ変わったストレンジ。
しかしそんな彼の前に闇の魔術の力で世界を破滅に導こうとする魔術師カエシリウスが現れ、人類の存亡をかけた戦いの渦に巻き込まれていく。

「マーベル・コミック」のアメリカン・コミックヒーローである『ドクター・ストレンジ』の実写映画化作品。

 

 

 

まずはじめに、私はMARVEL作品がどうにも好きでは無い。

なのでかなり上から目線での感想になっているので気分を害されたら申し訳無い。

アイアンマンは「なんで企業の社長が鉄のスーツ着てんねん、ダサ」とか思うし、キャプテン・アメリカ「なんやねん、あのデカい盾。ダサ」と思うし、ソーに関しても「トンカチが武器とかどないやねん」と思う。

ハルクも「何あのうるさくてでかい緑の」とか思っていた。

しかしアベンジャーズやらヒーロー大集合的な昨今のヒーローブームにあてられて、「見る気は起きないが見てみたい」と思うようになっていった。

そんな斜に構えた私を奮い立たせたのがこのドクター・ストレンジだった。

理由は簡単なもので単純にベネディクト・カンバーバッチが好きだから(チョロい

なのであまり好きになれないこのシリーズでも、カンバーバッチなら見る気になったというのが大きな理由。

 

前述の偏見からも分かるように全く期待していなかった。

そもそも野暮ったい服装とマントに変なでっかい悪趣味なネックレス。

なんでカンバーバッチにこれを着せてくれたんだと、文句の一つや二つ言いたくなる。

けれども見ていくと段々好きになっていくし格好良く見えてくるものだから不思議。さすがカンバーバッチ、いい男だ。

 

導入はよくありがちなきっかけで、事故に遭い医師生命を絶たれたことがきっかけで魔術師に目覚めていく。

この辺も「ありがち」な導入だったので有難かった。

どうもアイアンマンとかバットマンみたいなタイプは好きになれないので。

そもそもストーリーの主軸は「ありがちなヒーロー物語」なので、好き嫌いは別れても、わからない・わかりにくいは無いと思う。

 

そして何より凄いのが映像技術、視覚効果の妙。

本当に凄い。久々に映像だけで凄いと思ったし感動した。今の技術ってやつは凄い、本当に。

インセプション』の複雑版的なCGは、街がルービックキューブみたくなりながら自動車や歩行者は重力そのままに動いていて面白い。

幽体離脱的なシーンもただ体が寝転がって意識が浮遊する感じでは無く、本当にふわふわと泳いでいるような演出で新鮮さを感じた。

あとはラスボスとのシーンも色合いがサイケデリックで非常に面白い。

これは映画館で見たら絶対に面白かったと思う。

 

あとはベネディクト・カンバーバッチの演技。

これはもう文句無しで、彼が好きならば見応えのある作品かと思う。

見る前は例えカンバーバッチだろうがアメコミヒーロー、子ども騙しみたいなガッカリ作品になりかねないと不安だった。

けれどカンバーバッチがアメコミヒーローを演じている姿は何とも言えず格好良く、この人は何を演じても納得させる何かがあるのだと感じた。

個人的に彼の作品はドラマ系しか見ておらず(シャーロックとかエニグマとか)、アクションやSFをやっている姿がイメージできなかったけれど、もし同じような境遇の方が居たらオススメしたい。

ベネディクト・カンバーバッチが好きなら楽しめる作品になっていると思う。

 

 

前評価を勝手に下げて見たので映像としてかなり楽しめた。

ストーリーとしては短調と言うか、よくある話と言ったところだが、アメコミ原作でヒーロー物という時点で凝った脚本を求めている訳では無いので個人的には良しとしている。

 

当然ながら原作は知らないがエンシェント・ワンを女性にし、ティルダ・スウィントンにしたのは正解ではないかと思っている。

原作ファンからしたら怒り心頭かもしれないが、スキンヘッドの戦うティルダ・スウィントンはめちゃくちゃ格好良かった。

あと個人的に好きなのはマント。笑

愛嬌のあるマントで『アラジン』の絨毯くんを思い出した。野暮ったいなんて言ってすまん。笑

 

【こんな人にオススメ】

ベネディクト・カンバーバッチが好きな人

・アメコミ、ヒーロー、アクション、SFが好きな人

・何も考えずに楽しめる映画を見たい人

・視覚効果大好きな人、視覚効果で感動したい人